いわき市は何位?
当センター所蔵の書籍の中に、㈶北九州都市協会編・共同通信社発行の「住みよい都市」という本があるのですが、先日ふと目に留まり、パラパラとめくっているうち、衝撃の事実に何度か愕然としました。
同書は、住みよい都市であるために必要な要素を、「自然」や「居住」、「経済」などの7つの大項目に分け、それらの大項目を、例えば「自然」という大項目に関しては「気候」や「土地条件」など、合計24の中項目に分け、さらにそれらを「日照」や「地形」等、74の小項目に分けた上で順位付けをした、いわゆるランキング本のようなものです。
調査対象の都市は、政令指定都市のほか、県庁所在地、三大都市圏以外の人口30万人以上の都市で、合計54都市、当然いわき市も含まれています。小項目ごとの評価にあたっては、例えば「製造業」については「人口当たりの製造業付加価値額」を評価指標とするなど、絶対数による単純な大小ランキングとならないよう配慮した上で順位付けが行われています。平成16年10月発行のため、データは今となっては若干古いような気もしますが、それでも各分野ごとの全国における位置づけなどが分かるため、大いに興味をそそられました。
さて、肝心のランキングですが、全分野トータルの総合評価でいわき市は全54都市中なんと46位。・・若干残念な気がしないでもないですが、まあ絶対に受け入れがたいというほどでもないような微妙な位置となっています。
それよりもいわき市が特徴的なことは、動きが極端(?)ということです。つまり、54都市の中で、ある指標が1位になったと思ったら次の指標では54位になったりと、最上位または最下位のグループに顔を出す率が、他市に比べてとても頻繁なのです。 例えば、大項目「経済」における小項目「製造業」で堂々の3位になったかと思えば、次の小項目「サービス業」ではなんと最下位の54位になるなど、いわき市は中庸というものを知らないのではと思ってしまいます。 下位となった指標のうち、主なものを挙げると
・65歳以上人口比率(少ない順で54位)
・転入人口比率(多い順で54位)
・平均寿命(長い順で52位)
・人口当たり学生数(多い順で54位)
・人口当たり医師数(多い順で53位)
など、「エッ!そうだったの?」とビックリしたものもかなりありました。また、いわき市は以前から「活気がない」とか「商業が弱い」とか「まちの魅力が乏しい」などと言われていますが、
・昼間人口に占める流入人口比率(多い順で54位)
・人口当たり小売業年間販売額(多い順で52位)
・納税義務者当たり課税対象所得額(多い順で54位)
など、それを裏付けるような、何となく暗い気分になるようなものもありました。 もちろん、淋しい話ばかりではありません。逆に高い評価となったのは、
・不快指数80以上の年間日数(少ない順で1位)
・中心駅から10km以内の緑被地面積(多い順で4位)
・地域別台風接近数(少ない順で3位)
などの大項目「自然」における諸指標や、
・借家住宅の面積あたり年間家賃(低い順で1位)
・戸建て分譲住宅の土地面積当たり取得費(低い順で2位)
・持家率(高い順で5位)
など、大項目「居住」の中の中項目「住宅」等に関する指標群です。特に、大項目「自然」においては、なんと合計評価で「栄光の1位」!!となっており、これはこれからの都市間競争などにおいてかなりのアピール材料となるのではないでしょうか。ただちょっと気がかりなのは、「自然」の評価というのは、人間が一生懸命努力した成果でないのでは・・・ということです。

